【黒鯛(チヌ)落とし込み】餌取り用タモの柄の破損を軽減/回避する方法

釣り

はじめに

岸壁に付いているイガイ、フジツボ、パイプ虫などの落とし込みで使う餌を採取する場合、丈夫なタモの柄に餌取り器を装着して餌を採取するのが一般的です。
私の周りでは下記の道具をよく見掛けます。

もっさりと付いたイガイを採取する時は、さほど力を掛けなくても簡単に採取できますが、硬いパイプ虫を採取する時などは力を掛け過ぎてタモの柄を折ってしまうトラブルを散見します。
最悪の場合、餌取り器も水没してさようなら・・・😫

力学的、材料学的、構造学的に(ホンマか🤔)、タモの柄の先端金具の辺りで折れることが多いです。

タモの柄を破損した上に、餌取り器も水没紛失したら痛い出費です。

更に、釣行前の餌を確保中だったらダメージ大!

この記事を書いている2024年の大阪湾はイガイが不作で付いていても層が薄くタモの柄を折ってしまうトラブルが増えそうです。

そこで、今回は餌取り用タモの柄を破損するトラブルを軽減/回避する方法について書く事にします。

 

力の入れ方

力一杯にタモの柄を引き上げて掻くのは厳禁です。

力をあまり入れずに少しずつ掻くのがコツです。

表現が難しいですが、がばーっと掻くのではなく、小刻みにコリコリと掻く感じです。

あと、ヘニャヘニャのタモの柄を使っている人を見掛けた事がありますが、餌取り器に力が伝わりにくく安定しないので不向きです。
カーボン製のしっかりしたタモの柄が適しています。
お薦めは定番の「太くて強い玉の柄」です。

 

ロープの併用

塊になったパイプ虫はかなり力を入れないと取れないです。

上記の小刻みにコリコリ・・・では、まぁ取れない事が多いです。

こういう時に無理に力を入れ過ぎて、タモの柄を折ってしまう事が多いです。

強く力を掛けたい時は、餌取り器にロープを付けてロープを引っ張って掻く事でタモの柄に掛かる負荷を軽減する事ができます。

タモの柄は餌取り器をしっかり岸壁に接地するために使って、ロープを引き上げる事で餌を掻きます。

しかし、市販されている餌取り器はロープを掛けて使用する事を前提としていないものが多いです。

また、右手にロープ、左手にタモの柄を持っての作業は慣れないと掻きにくいので、ついつい両手でタモの柄を持って掻く事が多くなっているような気もします。

強力な餌取り器を使う場合は、当然タモの柄に掛かる負荷も大きくなって折れやすくなるのでロープで引き上げる事は必須だと思います。
強力な餌取り器は、貴重なオーダー品や自作品などでしょうから水没してロストしないためにもロープを付けておいた方がよいです。

ちょっと余談ですが、私の持っている強力な餌取り器にはロープを付ける機構があります。
タモの柄でしっかりと岸壁に接地させて、ロープを引き上げたら、斜めに向いた強力な歯で硬いパイプも取れます。
下の写真を見てもらえばわかると思いますが、力一杯にロープを引き上げてもタモの柄には負荷が掛かりにくい位置にロープが付いている事が分かると思います。
また、ロープを使わずタモの柄だけで掻くと物凄い負荷が掛かってタモの柄がすぐに折れてしまう事が容易に想像できるかと思います。

 

タモの柄を折れなくする方法

力の入れ方、ロープの併用でタモの柄を折れにくくする事はできますが「折れなくする方法」も紹介します。

タモ柄の1番にステンレス製パイプ(以降、ステンパイプと呼びます)を入れて補強すれば折れなくなります。

私は安価なステンレスを巻いたパイプを使っていますが、海水が中に入ると錆びるのでその対策は後述します。
ステンレスを巻いたパイプは、ホームセンターや通販で購入できます。

太くて強い玉の柄(5m)の場合、直径19㎜、長さ910㎜のステンパイプがちょうどよいサイズです。

もう20年以上、ステンパイプで補強したタモの柄を使っていますが破損したことは一度もありません。
何度も紛失したので真の耐久性は不明ですが😅、ほぼ一生ものになるのではないかと思っています😎

ステンレス製パイプで補強する手順

手順1 タモの柄の先端金具を外す

先端金具は火であぶって接着剤を溶かして、火傷しないようにペンチ等で引き抜きます。
※私は台所のコンロを使いましたが、あぶり過ぎないように注意が必要です。

手順2 タモの柄とステンパイプの隙間を埋める

ガムテープやタコ糸を使ってステンパイプに巻いて隙間を埋めます。
タモの柄は先細りのテーパーが付いているので、現物合わせでガタつかないように巻く事がポイントです。
私は手元にあったガムテープやタコ糸を使いましたが、ガタつかないように隙間を埋めて、接着面を確保できれば、それ以外のものでもよいです。

ステンパイプはタモの柄の先端ギリギリまで入れる位置で調整します。

手順3 ステンパイプの両側にシリコンで栓をする

ステンパイプの両側にシリコンを注入して栓をする事で海水が入り込まないように加工しています。
※錆びても気にならないならば、この作業は不要です。

私は、シリコンの使用量を減らすために、パイプにシリコンを流し込んだ後にスタイロフォームで作った栓を入れて再度シリコンを流し込んで蓋をしています。
スタイロフォームは、ホームセンターの建材コーナーで入手できますが、入手が困難であればシリコンだけでもOKです。

シリコンが固まったら反対側も同じ加工をしますが、パイプ内の空気を逃がしながら作業するのがコツです。
パイプ内の空気が膨張してシリコンを押し戻す事があるので注意が必要です。

手順4 エポキシボンドで固定

ステンパイプにエポキシボンドを塗布してタモの柄に入れたらボンドの乾燥を待ちます。
ステンパイプは先端ギリギリの位置まで入れます。

手順5 先端金具を元通りに戻す

ステンパイプで先端金具を固定するピン穴が埋まっているのでドリルで開口します。
最後に、手順1の逆で、先端金具をエポキシボンドで接着して固定ピンを差し込んで元通りに戻したら完成です。

メリット

ステンパイプで補強すると折れることはなくなります。
また、しなりが減るので餌取り器に力を伝えやすくなります。

デメリット

重くなります。か弱い人には不向きです😂

注意事項

1番が折れなくなって重量も増すため、力一杯にタモの柄で掻くと、2番の先端が割れて1番がすっぽ抜ける可能性が高いです。
※ステンパイプで補強しても、力加減に注意して、ロープを併用する事をお薦めします。

 

おわりに

餌取りはその後の釣行にも影響するので、スムーズな餌取りはとても重要です。

私は、餌取りも落とし込み釣りの一部で
「落とし込みは餌取りから始まる」
と考えています。
餌を確保しないと釣りできないのは当然ですが、「調査」という意味があります。

実際に餌を取ってみると、海の状況が色々と分かります。

同じ場所でも岸壁に付いているものが毎年変わります。

餌の付き具合が分かるとチヌの行動パターンが分かってきます。

例えば、上層には餌が付いていなくても深い所に餌が付いていたりすると

こういう釣りとか

こんな釣りが成立します

どっちも目印が届かないので好きじゃないけどね~😅

延々と続きそうな方向に内容が脱線してきたので、今回はこの辺で終わりにしたいと思います。

ステンパイプを使ったタモの柄の補強をメインに紹介しましたが、自分の餌取りや餌の調査などを振り返るきっかけになれば嬉しいです。

最後まで読んでいただきありがとうございました🙇

追伸:
餌を掻いた残骸をそのまま放置する不届き者がいますが、放置すると腐敗して悪臭を放つ事があるので片付けましょう!
完璧に元通りとまでは言いませんが、周りに迷惑を掛けないように片付ける事は
「釣り人としての最低限のマナー」
です。

 

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